検証甲子園


2010年07月18日 倉敷マスカットスタジアム

岡山東商vs西大寺

2010年夏の大会 第92回岡山大会 2回戦



エース・人見公規投手(岡山東商)

147キロ右腕のリスペクト

 今秋のドラフト候補・岡山東商の星野大地投手(3年)が登場ということで、ネット裏には9球団のスカウトが詰めかけた。その右腕がマウンドに上がったのは7回から。コールドになったため、わずか2イニング、16球だったが、自己最速タイの147キロの直球を主体に打者6人をきっちり抑えて、存在感を見せつけた。

誤解のないように書いておくが、星野の背番号は『10』。2枚看板だが、あくまでもこのチームのエースは同じ3年生右腕の人見公規だ。しっかりと試合を作れる人見はこの試合でも先発し、6回を2安打に抑えていた。
「人見が最後まで投げると思っていた」と星野は準備こそしていたものの、登板に少し驚いていたことを話す。
星野はインタビューでその後も「人見が試合をしっかり作ってくれた」。
「人見と2人でがんばりたい」などエースの名前を何度か口にした。
その言葉からは、投手にありがちなプライドの高さが感じられないのだ。「良い意味でライバル」と話すが、星野は本当に人見をリスペクトしている。言葉の端々からその気持ちがにじみ出ていた。

 昨年の5月までは捕手だったという星野。普通ならば投手を始めて1年あまりで147キロも出せば、のぼせあがっても不思議ではない。それでも捕手を続けてきたからこそ、エースに対してこういう気持ちが出てくるのであろう。

投球フォームもまだ未完成だ。本人によれば今は3種類のフォームがあり、調子や相手打者によって使い分けているという。投手としてのあくなき探究心。それに同級生のエースをリスペクトできる姿勢。
将来、大投手になる可能性を十分に秘めている。

(文=松倉 雄太


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